2024.6.24

【期間限定公開】パチンコ業界特化型ハラスメント対策① はじめに…急激にクローズアップされたハラスメント

一般社団法人 日本ハラスメントリスク管理協会
認定講師  三上 淳

今回から、こちらでハラスメントについて記事化することとなりました。私は長年パチンコホールの従業員(一般正社員)として、ホール内の巡回や接客などに従事しておりました。数年前に退職して、日頃からハラスメントに関心を持っておりました。拙い内容や文章かもしれませんが、少しでも皆さんが関心を寄せるように努力してまいります。

さて直近の新聞、ニュース、スマホなどのトピックから、ほぼ毎日のように「ハラスメント」の文字を観ない日は無いぐらい、話題の中心がハラスメントです。後ほど、どんなハラスメントがあるのかを挙げていきますが、身近にあるハラスメントだけでも30~40近くもある様子です。何でもかんでもハラスメントになってしまう時代なのでしょうか? それはそれでまた新たな問題となってしまいます。

さすがに全てのハラスメントについてここでは扱えませんが、本記事ではタイトルにもあるように「パチンコ業界特化型」のハラスメントについてまとめていきます。最初のうちは、世間一般的なハラスメントについてまとめていきます。主にパチンコホールで起こるハラスメントについて述べていきます。大きな視点から小さな視点へと、徐々に焦点を狭くしていきます。

よくあることですが、本稿で扱う様々なハラスメントについて、とても難しくかつややこしく感じる専門用語や解説など、筆者自身でもわかるように記していきます。

パチンコホールとはいえども、ホールに来店して遊技されるお客様を対象にしたハラスメントのみクローズアップするものではありません。ホールで働く皆さんを対象にしたハラスメントも扱っていく予定です。あらためて述べていきますが、企業(法人)にとって「顧客」とは会社外だけでなく会社内にも存在しているからです。近年では前者を主役としてきましたが、今まで後者を蔑ろに、もしくは置き去りのままにしたために離職率にも影響してきているのではないでしょうか。

パチンコ店における働き方から考えますと、平成初期辺りから接客や接遇に変化が見られました。それまでは、昨日今日に「パチンコ店で働きたい!」と申し出てもすぐに働くことも簡単にできたり、次の日にはいなくなってしまったりなど、とてもルーズでした。また、会社内でも様々な規定などの存在も無かったと思います。そのため、世間からパチンコ店で働くイメージもネガティブでした。

やがて某パチンコ店(法人)での働き方が変革され、大学新卒採用にも積極的となりました。福利厚生面でも、他の職種に比べてもかなり手厚いものでした。しかし、ハラスメントに関わってくる職場の環境整備はまだまだこれからだと思います。大手法人であれば「内部通報システム」などが構築され、コンプライアンスを順守してハラスメントが無い労働環境を目指しています。また通報者を特定されず、かつ不利益が無いように配慮もされています。ただし中小法人では、大手のように構築されているところも少ないようです。

これから詳しくまとめていきますが、今までハラスメントについて触れてこなかったパチンコ店(法人)の皆さんはこの際に関心を持つことを勧めます。ハラスメントに限らず、その他の視点にも役立つかもしれません。

<プロフィール>
東京都出身  立正大学大学院文学研究科修士課程修了(地理学)
外資系スポーツメーカー物流担当を経て、当時新規オープン予定のホール企業に中途採用。以降約17年間、現場一般正社員として同社の複数店舗を経験。
コロナ禍の2021年に自主退職後、アンガーマネジメント関連の資格取得と並行して、ハラスメントリスク管理の認定講師資格を取得し、日々それらの勉学に励む最中。

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