2024.6.17

日遊協通常総会における警察庁保安課 松下和彦課長の講話

日遊協は6月11日、第35回通常総会を開催。席上、警察庁の松下和彦保安課長が行政講話を行った。以下、その全文。

一般社団法人日本遊技関連事業協会 令和6年度通常総会における課長講話

本日、日遊協の通常総会が執り行われますことを心からお慶び申し上げますとともに、皆様方におかれましては、平素から警察行政の各般にわたり深い御理解と御協力をいただいておりますことに対しまして、この場をお借りして厚くお礼申し上げます。

昨年来、業界においては、広告・宣伝のガイドラインを策定し、業界内部で、不適切な広告・宣伝が行われないようチェックしていく取組を進めて頂いてます。また、ギャンブル等依存症の問題が改めて取り沙汰される中で、ギャンブル等依存症対策推進基本計画に基づく取組も着実に進めて頂いてます。

こうした業界の自主的な取組が機能することで、業界全体としての健全性が高まり、業界に対する世間のイメージが高まることにつながるものと考えております。また、このことは、これまで業界に対する世間のイメージから生じていた様々な課題の解決にも寄与するのではないかと考えております。

とりわけ、のめり込み・依存の問題については、世間の目が大変厳しくなっており、パチンコへののめり込み・依存による生活の崩壊といったことがクローズアップされれば、更に厳しい対応を求められることになることに留意していただく必要があります。のめりこみ・依存の問題は、業界が提供するサービスの性質と密接に結びついている問題であるため、各企業・店舗の責任として、外部から求められる前に、取り組んでいただく必要があると考えています。

のめりこみ・依存で困っている方やそのご家族の相談に寄り添い、早い段階で対応し、深刻な依存を出さない、といった実質的な取組が求められると思いますし、こうした取組を進めている各企業・店舗ほど、競争上優位に立てるという状況になることが理想と考えています。

また、かつて、業界で、射幸心を著しくそそるような広告・宣伝が横行し、行政として厳しい対応を取らざるを得なくなったことがありますが、こうした状況に陥ることは業界にとっても望ましいことではないと考えています。自主的な取組が機能すれば、そもそも行政としても厳しい対応を取る必要がありませんし、業界への信用も高まることで、それを前提として、行政として業界の御意見・御要望への対応を検討することができると考えています。今後も、こうした好循環の流れを継続していくことが重要であると考えております。

最後になりますが、貴協会は、業界唯一の「横断的組織」であり、その取組がもたらす影響は非常に大きいと考えています。当方でも、今後とも、業界の御意見や御要望に真摯に耳を傾けながら、業界の健全化に向けた取組をしっかりと支援をしていきたいと思っております。

結びに、貴協会のますますの御発展と皆様方の御健勝、御多幸を心より祈念いたしまして、私の話を終わらせていただきます。

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